円安が進んでおり日本円をアメリカドルなどの外貨に換えた外貨預金が人気のようです。日本の低金利に比べるとアメリカの金利は100倍以上で外貨預金で運用しようと考える人が多くなるのは理解できると思います。
ただこの外貨預金、おススメできません。
理由は以下の通りです。
①為替リスクがある
手持ちの日本円を外貨に換えるので当然為替リスクが発生します。
例えば145万円を1ドル・145円で両替すると10,000ドルに交換できます。
仮に円安が進んで150円になると手持ちの10,000ドルは150万円の価値になり5万円の利益になります。
ただ円高が進行して130円になると手持ちの10,000ドルは130万円になり15万円の損になります。為替リスク自体はメリット、デメリット両方あるので一概に悪いとは言い切れませんが将来の為替変動を予測することはかなり難しいので大部分の資金を外貨預金に預けておくことはおススメできません。
②元本保証(ペイオフ)の対象外である
外貨預金は預金という金融商品で安全性が高そうに感じますがペイオフの対象外です。
ペイオフとは預金先の金融機関が破たんした場合でも1,000万円+利息分は保護される制度です。
日本円ベースの普通預金や定期預金はペイオフの対象ですが外貨預金は対象外のため金融機関に万が一があった場合、その資金は戻っては来ません。そういった意味で外貨預金はおススメできるものではありません。
③手数料が高い
この点が一番、外貨預金をおススメできない理由ですが外貨預金は取り扱っている金融機関の為替手数料が高いため預金者にとってデメリットが大きいです。
例えば大手金融機関の場合、円→ドルに換える手数料が1ドルにつき1円、またドル→円に換える手数料も1ドルにつき1円、合計往復で1ドルについて2円取られます。
具体例を挙げると145万円を1ドル145円で換金する場合、金融機関が1ドルに付き1円の手数料を取るのでドルに換えると1,450,000÷146円=9,932ドルになり、為替レートに変更がない場合、この9,932ドルを日本円に戻す際にも手数料がかかるため
9,932×144円=1,430,000円となり手数料だけでも20,000円も抜かれてしまいます。このように金融機関は為替利リスクを負わずに確実に儲けがでるため金融機関にとっては良い商品ですが預金者にとってはデメリットが多い運用方法になります。
日本円以外の外貨建てで資産を持っておくことは今後の資産形成で重要ですが外貨預金だと手数料率が高く外貨預金で運用するのであればインデックスと投資などの手数料が100分の1以下のものを購入して運用した方が賢い選択だと思います。
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