モノを長く使うこと

日本では一つのものを長く使うことが良いとされる傾向にあります。一度買ったものはできる限り長く使い、故障した部分は修理しながら使うということが美徳ともされています。こうした観点から日本企業の製品は故障しにくいように設計され、こうした消費者ニーズを満たすような製品が販売してきました。このような点が評価され日本製の家電などは海外でも人気でよく売れた時期がありました。ただ、最近はそういった空気が変わってきたように感じます。海外では家電のような耐久消費財は動けばよいという発想の国が多く長く使用することにあまり価値を見出さない傾向があります。

これは私が中国に住んでいた時に実感しました。加えて昨今の技術進歩と製品品質の向上によって中国製品でもかなりコスパが良くなっている印象です。特に中国製のスマホはそう感じました。

スマホのような1年で新モデルが出るような製品については毎年機能がアップデートされ製品の陳腐化速度は速くなります。このような製品については日本企業が得意とする長く故障しにくい製品ということはあまり付加価値はありません。

加えて日本の製品は品質を追求するあまり高コストになりがちです。付加価値と捉えられない部分にいくらコストをかけても顧客がその部分を重要視しなければその努力は意味のないものとなります。

壊れても単価が安ければ新しいものを購入すればよいしテクノロジーの進歩が速い製品についてはその方が合理的です。日本がこれまで大事にしてきたモノを長く使うということ自体は否定しませんがこれから日本の企業が海外で今後も多くの製品を販売していくためには企業自身の価値観で製品をリリースするのではなく顧客が何を求めているかを把握し、顧客が求めているモノを市場にリリースしてくことが今後ますます、重要になっていくではないかと考えています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました