生活をするうえで家に住まなければいけませんがその選択として購入と賃貸の2パターンがあると思います。日本では横並びの風習があるために、「周りの人が買っているから自分も」や「結婚したら家をもって一人前」というような思考で住宅を購入する人もいると思います。ただこれらの理由で家を買うというのは自分の意志ではなく、周りの意見に影響されて住宅を購入するということになり、購入理由としては弱いと言いざるを得ません。家の購入は人生の一大支出であり、そのような理由で気軽に購入するべきものではありません。
家賃と同額のローン支払であれば将来的に自分の資産になる購入を選択した方が得と考える人もいるでしょう。ただしこの考えには落とし穴があります。例えば月15万円の賃貸に住む代わりに月15万円のローンを組んで新築を購入したとしましょう。住んで数年は設備も新しく居心地が良いと考えられます。ただし不動産は年月とともに劣化していくものです。定期的に屋根や外壁、室内設備の定期的なメンテナンスが必要です。加えて毎年固定資産税が発生します。これらのコストは所有者が負担しなければいけません。つまり月15万円のローン以外にこれらのコストを負担することをあらかじめ想定しておく必要があります。一方賃貸の場合はこれらの定期メンテナンスや税金の負担は所有者であるオーナーが支払うコストで賃貸利用者は支払う義務がありません。そのため住宅メンテナンスする費用が掛からない点は賃貸にメリットがあると言えるでしょう。
また住宅を購入した場合、資産になるため売却価値があるという点についても落とし穴があります。住宅、特に新築に関しては売出価格に販売会社のモデルルームなどの販促費と利益額が上乗せされているため購入して一度、扉を開けた時点で価値が20%ほど下がると言われています。つまり5,000万円の新築に住んだ瞬間にその家の価値は4,000万円になることもザラにあるということです。加えて建物の価値は例え、住むことができたとしても10~15年でゼロになるとうのが業界の常識でローンを組んで購入した住宅は新築時点の資産価値があるわけではなくローンを払い終わった数十年後の物件が手元に残るという点を理解しておく必要があるでしょう。新築時点の不動産と20~30年経過した不動産の価値が同じではないことは明白なのでこの点を誤解しないことが重要です。
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