今回紹介する本はバカでも稼げる「米国株」高配当投資です。私は現在SP500のインデックス投資をしており米国の個別株はやっていないので米国の高配当投資とはどんなものか興味があり読んで観ることにしました。記憶に残った点は以下です。
①25年以上増配している株は米国で100社以上、一方、日本株は1社のみ
米国は株主資本主義が明確に確立しており、経営者は会社の所有者である株主のために一生懸命働きます。株主が経営者に何を求めるかというと株価の上昇と定期的な配当金ですが、経営者がこの2つを怠ると経営者として失格の烙印を押されてしまします。一方、日本の企業では企業業績に対して株主も連帯責任を負わせる傾向があり業績が悪いと時期は無配など普通にあり得る環境です。この両国の文化の違いの結果、米国で25年以上増配している企業は100社以上に対して日本では花王、1社のみという状況になっています。この点だけを見ても自分が株主になるのであれば日本の企業よりも米国の企業に投資した方が圧倒的にパフォーマンスが高いと感じました。
②米国株を買うためには英語は不要
米国株を買うということで英語のスキルが必要かと心配になりましたが、インターネット技術の向上により、米国株を買うためには英語の能力は不要になっています。本著でも記載ありますが日本の業界大手のSBI証券や楽天証券で口座を開設すればあとはその証券口座から米国株を購入することが可能です。また米国株は小口での購入が可能です。。日本株を購入する場合は最低100株単位でトヨタ株を購入するにしても数百万円単位の現金が必要になりますが米国株は1株から購入可能なためアップルの株も数万円単位から購入可能です。かといって小口で少しずつ買っていくと手数料が割高になるためこの点も考慮しながら購入を検討した方が良いと本著ではアドバイスしてくれています。
③高配当で競争力の高い個別銘柄を具体的に例示してくれている
著者は本著でコカ・コーラを含む高配当で競争力の高い個別銘柄を30社挙げてくれているので読者がいざ高配当投資を始めようと考えた時に再現性があり、気軽に始められます。私は当然、コカ・コーラ者については知っていましたが毎期の利益の半分以上を配当に回しているという事実は知りませんでした。加えて営業利益率は食品にもかかわらず20%超です。これは日本の大企業であるサントリーが10%未満であることを考えると驚異的な数字です。今回勉強になったのは食品、生活用品業界は一度ブランドを確立してしまえばその後は大規模な投資が不要で、競合他社に対して参入障壁を築くことができるという点です。これらのことを考慮するとコカコーラ社やマクドナルド、P&Gなどの株主になっておけば長期で安定的に配当を受け取れる可能性が高いということです。
私も過去10年以上、日本株の個別銘柄をやってきましたが資産形成することができませんでした。この原因としては米国株式市場よりも優良な企業が少ないため難易度が高いということが挙げられると思います。
米国株の高配当投資は興味があったのでこれを機にトライしてみようと感じました。今後、私も含むサラリーマンはサラリーマンとしての立場だけではなく株式市場に資金を投資する株主の立場も持っているか否かが今後10年、20年後の資産形成の結果を大きく左右すると感じました。
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