投資バカ 賢い人は金融機関を信じない

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今回紹介するのは投資バカ 賢い人は金融機関を信じないです。題名が強烈ですがなるほどなと思った点もありましたので簡単に紹介していきます。文庫本で200ページ程度なのですぐに読めました。

①日本では投資という意味にトレードとインベストメントの意味が混在している

日本では投資という言葉にトレードとインベストメントという異なる種類の手法の意味が混在しいると主張しています。トレードとは安く買った株を高く売るという手法で短期売買を想定したものです。これのイメージはパソコン画面のチャート図をじっと見て1分1秒単位で売買を繰り返すデイトレードです。一方インベストメントとは短期での売却や換金を想定せず、一度購入した金融商品を数年~数十年単位で保有するという投資手法です。トレードは時間の拘束がありますしストレスもかかるため一般人にはお勧めできず著者も投資をする際はインベストメントを推奨しています。

 私もインデックスファンドを購入しているので投資に対するスタンスはインベストメントでこの点は著書に同意です。多くの日本人は投資と聞くとトレードの形態をイメージし自分には投資は向かないと考えているというのが著書の主張です。

②個別銘柄の株式投資は推奨しない

そこで投資を検討するのですが著書ではトヨタやホンダな特定の一企業の株式を購入することを推奨していません。日本市場の個別銘柄だけでも3,000以上ありその中から値上がりしそうな銘柄を探し出すのも困難である。また1銘柄購入する場合、大型株の場合100万円前後になり余裕資金がある人しか投資を始められないなどを理由に挙げています。また市場参加者にはプロの機関投資家もおり一個人が持っている資金量も情報量にも圧倒的な差があり彼らと勝負するのは分が悪すぎるというのも本著の主張です。私もこの主張には同意です。10年以上前に証券口座を開設してから個別銘柄の取引を行って来ましたが資産を倍にするどころか結局元本割れしてしまいました。反面、取引時間内には秒ごとに価格が変動し値動きに一喜一憂して精神的にも良くありませんでした。

③投資する際に金融機関を過度に信用しない

日本人にとって投資(インベストメント)は義務教育でも教えられず未だに縁遠いものになっており金融素人の多くの一般人は銀行や金融機関にアドバイスを求めます。このような顧客と金融機関との間には圧倒的な情報差があります。そのため一般人は過度に金融機関を信用する傾向にあります。これを利用して利益を稼いでいるのが現在の金融業界の実態であると本著は主張しています。

多くの一般人は大手だから安心とか銀行の言うことは正しいなど安易に信用しがちです。しかし彼らの目的は私たちの資産を増やすことではなく銀行自体の利益追求や銀行マンの販売目標達成でかならずしも私たちの目的が一致することはありません。その点をよく理解して金融機関を利用して高額な手数料などを支払わせる金融商品は買わないよう自己防衛しましょうと本著は私たちにアドバイスしています。

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