日本人は保険が大好きな民族と言われています。実際私も社会人になって10年以上医療保険に入っていました。保証内容も詳しく把握せず。。。私の親は保険商品が好きな人間で社会人になったら自分に入りなさいと言われたものです。テレビでも保険に入っていて良かった等のCMがたくさん放送され保険商品契約自体が良いモノという刷り込みがありました。
ただ、医療保険は本当に必要かという疑問がわきました。究極的な問題、保険に入っているから安心と言いますが、保険に入ったから病気にならないわけではありません。重要なのは保険に入ろうが入るまいが病気になるときはなるし、ならないときはならないのです。そうであるのであれば病気になった場合に備える対策は保険商品のみしかないのでしょうか。この答えはNoだと思います。その理由は以下の部分で説明します。
①高額療養費制度がある
そもそも医療保険には公的医療保険と民間医療保険があります。公的医療保険とは政府主導で運用している保険制度でサラリーマンなどであれば毎月一定額を支払っています。この保険料を納めていれば高額療養費制度というシステムが使えます。高額療養費制度とは医療機関や薬局で支払う費用の自己負担額がひと月で一定額を超えた場合、その超えた金額が支給される制度です。この制度では年齢や所得に応じて自己負担額の上限が定められていますが大体の人がひと月あたりの自己負担額が10万円以下になるような制度設計がなされています。
つまり、ひと月あたりの医療費が50万円かかったとしても10万円との差額40万円は公的医療保険が負担をしてくれます。
②傷病手当金制度がある
病気で会社を休まなければならななった場合、公的健康保険の制度として傷病手当金制度が使用できます。これは病気やケガで仕事ができない場合、療養中の生活保障として受けることができる給付金をいいます。傷病手当金の支給額は給与のおよそ3分の2を受け取ることができます。期間は支給開始した日から最長で1年6カ月です。
③一定額の貯金で対応できる
そもそも医療保険は病気になればお金がもらえる保険で裏を返せば病気にならなければかけたお金は戻ってきません。そうだとするならば病気にならなければ支払った保険料は無駄になります。とするれば支払っていた保険料を貯金に回しそれを仮に病気になった時に使用した方が賢明ではないでしょうか。例えば月3,000円を10年間貯めたとすると合計で36万円になります。①で説明した通り高額療養費制度を使用すればひと月の自己負担額は10万円以下に抑えられるため月々掛け捨てをしてた保険料を貯金に代替したとしても十分にやっていけると考えられます。加えて仮に病気名にならなければこの貯金は医療費以外の用途にもつけますし、貯金で対応した方がお金の使い道を自由に選択できるというメリットもあります。
以上のように医療保険に入ったから安心という思考を一度立ち止まって考えなおしてみることで病気に対する備えにより良い方法を選択できるのではないでしょうか。
個人的には高額療養費制度や傷病手当金などの制度は 自分も含めて社会人になっても知らない人が多いのでこれらの制度は義務教育でしっかり教えてほしいと感じます。
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